ソファー・財布・バッグ修理|熊本の革修理なら革研究所 熊本西店
革修理ブログ
2026/08/03
【熊本】1人がけソファ+スツールのカラーチェンジ施工事例
みなさま、こんにちは!
熊本県宇土市を拠点に革製品の修理・メンテナンスを承っております。
『革研究所熊本西店』です。
先日の地震の影響により、当店も安全確認や店内の復旧作業、そして片付けのため、しばらくの間ブログをお休みさせていただいておりました。
今回の地震は、何よりこの猛暑のなかでの「停電」と「断水」が本当にキツく、厳しい試練となりました。
エアコンも扇風機も動かない蒸し風呂のような暑さのなか、水も使えない生活……。当店のお客様や地元の皆様の中には、震源地に近く、同じように、あるいはそれ以上に過酷な環境で大変な思いをされた方がたくさんいらっしゃいます。
被災された皆様、そして今なお不安な日々を過ごされている皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
大変ありがたいことに各地のお客様からご心配のお電話やメールをいただきました。
「今こうして営業できていることへの感謝」
これまで以上に一品一品へ心を込めて施工にあたらせていただきたいと存じます。
さて、今回ご紹介するのは、1人がけレザーソファとお揃いのスツール(オットマン)のカラーチェンジ施工事例です。
肘掛けや座面の擦れ:身体がよく触れる肘掛けのトップや座面の前取っ手部分は、体温や皮脂、衣服との摩擦によって表面の塗装が少し薄くなっていました。
クッションのシワと色むら:革特有の味わい深いシワが入っていますが、シワの谷間に汚れが溜まったり、頻繁に当たる部分の色が少し退色している部分がありました。
スツールの表面のテカリ:足をのせるスツール(オットマン)の中央部分は、摩擦によって表面に独特のテカリが生じていました。
ふっくらとした肉厚なクッションと、木製のフレーム脚が素敵な、とても座り心地の良さそうな1人がけソファとスツールです。
ビタミンカラーであるオレンジ色は、これまでお部屋を明るくポップに彩ってくれていたことと思います。
長年大切に使用されてきたことが伝わってくる状態ですが、よく観察するといくつか経年変化のサインが見られました。
革自体は非常にしなやかで破れや深刻なひび割れもなく、まだまだ何年も現役で使える素晴らしい状態です。
「買い換えるのは勿体ないし愛着もある。でも、お部屋のインテリアの好みに合わせて落ち着かせたい」
そんなお客様の想いに応えるべく、重厚感と高級感あふれる「焦茶」への変身作業がスタートしました。
完成したソファとスツールを、あらためてじっくりご覧ください!
元が鮮やかなオレンジ色だったとは、誰も気づかないほどの仕上がりとなりました。
オレンジ色の持つ明るくポップな印象から一転、しっとりと落ち着いた大人な空間を演出してくれる「極上のリラックスチェア」へと生まれ変わっています。
革の風合いがそのまま生きている:写真をご覧いただくとお分かりいただける通り、革表面の豊かなシワ感や柔らかそうな質感はそのまま保持されています。ベタッとしたペンキ塗りのような違和感は一切ありません。
スツールとの完璧な一体感:ソファ本体とスツールの色が寸分違わず揃い、セット家具としての統一感がグッと高まりました。
木製脚との相性抜群:元のフレーム脚(木製)とのカラーバランスも絶妙で、焦茶色になったことで木枠の温かみがより一層引き立っています。
《革製品のカラーチェンジ基本ルール》
「明→暗」「薄→濃」が最適な理由
本題の施工工程に入る前に、少しだけ「レザーのカラーチェンジの仕組み」についてお話しさせてください。
お客様からよく「黒いソファを白に塗り替えられますか?」「濃い茶色のレザーバッグをベージュにできますか?」といったご質問をいただきます。
結論から申し上げますと、物理的に「暗い色から明るい色」へ塗ることも技術的には不可能なわけではありません。しかし、当店では基本的に「明るい色から暗い色(明→暗・薄→濃)」のカラーチェンジを強くおすすめしております。
その理由は大きく分けて3つあります。
1. 塗膜(色の層)の厚みと塗料の密着性
暗い色の上に明るい色をのせようとすると、元の暗い色が透けてしまうため、何層も何層も塗料を厚塗りする必要があります。
塗料を厚く塗れば塗るほど、革本来の柔らかさやしなやかさが失われ、ゴワゴワとしたプラスチックのような人工的な質感になってしまいがちです。
一方、「オレンジから焦茶」のように明から暗へのチェンジであれば、最小限の薄い塗膜でも綺麗に発色し、元の革のしなやかな質感や柔らかさを損なわずに自然に仕上げることができるのです。
2. 経年劣化による剥がれ・傷の目立ちにくさ
家具は毎日座り、触れるものです。長年の使用で表面が少しずつ擦れてきたとき、「黒→白」に塗っていた場合は傷から下地の黒が露出して非常に目立ってしまいます。
しかし「オレンジ→焦茶」であれば、下地も暖色系ですので、万が一長年のご使用で擦れが生じた際も下地が目立ちにくく、味わいとして馴染みやすいという大きなメリットがあります。
3. 革のシボ(凹凸)や風合いを残せる
本革製品の最大の魅力といえば、表面にある「シボ」と呼ばれる細かなシワ感や手触りの良さです。
「明→暗」の施工であれば、シボの溝まで塗料で埋めてしまうことがないため、立体感や表情を綺麗に残すことができます。
今回の「オレンジ→焦茶」は、まさに革にとっても仕上がりにとっても、最も理想的で耐久性の高いカラーチェンジと言えます!
施工プロセス1:徹底的な洗浄(クリーニング)と脱脂
カラーチェンジの成功を左右する最大の鍵は、実は「色を塗る前」の下準備にあります。
どれほど良い塗料を使っても、革の表面に油分や汚れ、古いワックスやコーティング剤残っていると、塗料がしっかりと密着せず、後から剥がれる原因になってしまいます。
まずは、専用のレザー用クリーナーと特殊なブラシを使い、ソファ全体の汚れを細部まで落としていきます。
縫い目の隙間のホコリ取り:クッションの繋ぎ目やステッチの隙間には、長年のホコリが溜まりやすいため、丁寧に掻き出します。
皮脂・油分の除去(脱脂):人が座る家具には、どうしても手垢や皮脂が付着しています。これを特殊な溶剤を用いてしっかり「脱脂」します。
この下地処理の工程だけで膨大な時間をかけ、手で触れて滑らかな手触りの真っ新な状態を作ります。
施工プロセス2:絶妙な「焦茶」を作り出す調色作業
下地が整ったら、次はいよいよ色作り(調色)です。
ひとことに「焦茶(ダークブラウン)」と言っても、そのバリエーションは無限にあります。
今回は、お持ち込みいただいたソファの「木製脚フレーム」の色味や、お客様が思い描く「落ち着いた高級感のあるお部屋」のイメージを考慮されて色見本から焦げ茶色を選択されました。
施工プロセス3:染色と乾燥
準備が整い、いよいよカラーチェンジのメイン工程である塗装作業に入ります。
第1層(密着のベース作り):まずは、焦げ茶色に近い染料でしっかり染めていきます。
傷やスレの補修:じっくりと乾燥を挟みながら、傷やスレ部分に補修溶剤を塗布し表面を作ります。
第2層スプレーガン:調色した顔料をスプレーガンで均一にムラなく塗布していきます。クッションの引き込み部分や縫い目の奥、革のシワの谷間など、スプレーが届きにくい場所は角度を変えながら均一に塗料を届かせていきます。
施工プロセス4:オプション仕上げ:トップコート
焦茶色への塗り替えが完了したら、最後の仕上げとして「トップコート(保護コーティング)」を施します。
この工程には、3つの大切な役割があります。
①塗膜の保護と耐久性向上:摩擦や傷、日常の擦れから焦茶色の塗膜をガッチリとガードします。
②色移り・色止め:白いお洋服で座っても衣服に色が移らないよう、完全な保護膜を作ります。
③艶調整:お客様のお好みに合わせ、マット(艶消し)〜半艶〜グロス(艶あり)の調整を行います。今回はご希望で、シックな焦茶色にベストマッチする、上品でしっとりとした「半ツヤ(セミマット)」で仕上げました。
コーティング剤が完全に乾いたら、すべての施工工程が終了となります!
なぜ今「家具のカラーチェンジ」が選ばれるのか?
近年、今回のような「家具の色替え(カラーチェンジ)」のご依頼が非常に増えています。
新しいものを買って古いものを捨てる時代から、良いものを長く大切に使い続ける時代へ。お客様がカラーチェンジを選ばれるのには、たくさんの素晴らしい理由があります。
1. インテリアの好みの変化に柔軟に対応できる
お引越しやリフォーム、あるいはお部屋の模様替えによって、「家具の形や座り心地は気に入っているけれど、色だけが浮いてしまう」という場面はよくあります。カラーチェンジなら、今のインテリアに合わせた理想の色へアップデートできます。
2. 買い替えよりも経済的で、同等の満足感
本革の1人がけソファとスツールのセットを新品で買い換えるとなると、かなり高価な買い物になります。
カラーチェンジであれば、高品質な革の骨組みや座り心地をそのまま活かしつつ、新品を購入したかのような新鮮な感動を、コストを抑えて手に入れることができます。
3. カラダに馴染んだ「座り心地」を捨てずに済む
長年使ってきたソファは、自分の体型や座り癖に馴染んでいて、非常にリラックスできるものです。新品の硬いクッションに戻すことなく、慣れ親しんだ最高の座り心地のまま見た目だけをリフレッシュできます。
4. サステナブルで環境に優しい
大型家具を廃棄するのは大変な労力がいりますし、環境への負荷もかかります。思い出の詰まった家具を廃棄せず、色を変えて引き継いでいくことは、地球環境にとっても非常に優しい選択です。
愛用の家具のことでお悩みではありませんか?
「うちの革ソファも色が褪せてきたな……」
「昔買ったレザーチェア、色を変えたら今の部屋に合うかも」
「傷やスレも一緒に綺麗にしてほしい」
そんな革製品のお悩み、当店が解決します!
メーカーや購入価格に関わらず、
独自の補修技術でお客様のご要望に合わせた
最適な修理方法をご提案いたします。
バッグ、財布、革衣類、靴、ソファ、車内装
まで幅広く対応しております。
まずは一度、お気軽にご相談ください。
・ご相談やお見積もりは無料で承ります。
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など近隣エリアへはお伺い可能です。
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