ソファー・財布・バッグ修理|熊本の革修理なら革研究所 熊本西店
革修理ブログ
2026/07/20
熊本【ロエベ修理】三つ折り財布の部分リペア!
みなさま こんにちは!
熊本県宇土市を拠点に革製品の修理・メンテナンスを
承っております。『革研究所熊本西店』です。
今回は、鹿児島市のお客様よりご依頼いただきました。
ロエベ(LOEWE)スモール バーティカル ウォレット
のクリーニングおよび部分補修・リカラー(染め直し)
の施工事例をご紹介いたします。
目次
〇 ブランドの顔・アナグラムベルトのコントラスト(Before & After)
このお財布の最大のチャームポイントである、ブラウンのレザーベルト、ここにはロエベの象徴である「アナグラム」の刻印が施されています。手で何度も開閉するパーツであるため、手垢による黒ずみが最も残りやすい場所です。
【Before】
リペア後は、アナグラムの繊細な型押し(刻印)の深さを絶対に潰さないよう、細心の注意を払ってクリーニングと部分染めを行いました。ベルトのブラウンと、ボディのライトカラーとのコントラストが美しく引き立ち、お財布全体の高級感が一気に高まりました。
〇 内側カードケース・サーモンピンクの鮮やかさ(Before & After)
内側は、目が覚めるような美しいサーモンピンク/レッド系のバイカラー構造になっています。しかし、カードの出し入れによる引っかき傷や、小銭入れのジッパーが干渉することによる細かな押し跡・擦れ傷が中央付近に目立っていました。
リペア後は、カード段の美しいエッジラインを崩すことなく、傷だけを綺麗にピンポイント補修。色剥げしていた部分も正確に調色したカラー染めを行うことで、均一で鮮やかな発色を取り戻しました。
〇 外観の美しさとトーンの復活(Before & After)
お預かりした当初は、全体的にうっすらと黒ずみが広がり、ロエベならではの上品なトープ/ライトプレーン系の淡い色彩が少しトーンダウンしてしまっていました。また、三つ折り財布特有の「角」や「外周のコバ(断面)」「折れ曲がり部分」には擦れが生じている状態でした。
【After】
【After】の写真をご覧ください。革の奥に染み込んでいた黒ずみを綺麗に除去し、擦れていた角や折れ曲がり部分を滑らかに整えた上で部分染め直しを施しました。革本来のしなやかな質感と、上品で美しいニュアンスカラーが完璧に蘇っています。
鹿児島市のお客様、この度は、大切なロエベのお財布のメンテナンスを「革研究所 熊本西店」ご依頼いただきありがとうございました!
今回のロエベのスモールバーティカルウォレットに対し、当店が施した工程は以下の5工程です。
① クリーニング・脱脂
まずは専用のクリーナーを使用し、長年の使用で付着した手垢や油分、中の微細な汚れを優しく浮き上がらせて徹底的に洗浄します。更に脱脂を行います。
② 補修・下地形成
折れ曲がり部分の擦れや、内側のカードケースの傷の箇所を中心に補修溶剤を塗布します。乾燥させ研磨を繰り返して滑らかな手触りの下地を作ります。
※非塗装部分にマスキングを施します。今回は3か所のお色違いの場所を塗装のため、カードケース部分は縁コバの黒い部分も施します。ファスナーや金属部分も同様です。
③ 調色(色合わせ)
ロエベ独自の絶妙なトープカラーはベルトの下部分で色合わせ。そして内側のカードケースは内部の色褪せの少ない部分で鮮やかなサーモンピンクを調色。ベルト部分はアナグラムの裏側の色と合わせて調色を3色行いました。現物の色と完全に一致するまでテストを繰り返しました。
④ 染色・色止め
3か所をそれぞれスプレーガンで均一にムラなく塗布していきます。特に折れ曲がりの部分塗装は周りのロエベの上質なソフトグレインカーフのシボ(表面の凹凸)と馴染むようにぼかすように塗布を行いました。この工程で、色止め・艶調整も同時に施工します。
⑤ 仕上げ
最後に、革に潤いと栄養を与えるオイルメンテナンスを行い、しっとりとした手触りを蘇らせて完成です。
👜 今回お預かりした商品情報
ロエベの数あるコレクションの中でも、圧倒的な支持を集めるのがこのモデルです。
ブランド:ロエベ(LOEWE)
モデル名:スモール バーティカル ウォレット(三つ折り財布)
素材:ソフトグレインカーフスキン(生後6ヶ月以内の仔牛の革を使用し、しなやかで細かなシボ目が特徴の最高級レザー)
仕様:プレススタッズ付きのレザーベルト開閉式、カードスロット×6、ジッパー付きコインコンパートメント×1、ラージノートスロット(お札入れ)×1
特徴:ロエベが得意とする「バイカラー(色合わせ)」が美しく、コンパクトでありながらお札を折らずに収納できる抜群の機能性を誇ります。ミニバッグにもすっぽり収まる絶妙なサイズ感で、大人の女性を中心に爆発的な人気を維持しています。
なぜロエベの革製品は、これほどまでに人々を魅了し続けるのでしょうか?その歴史と人気の秘密に迫ります。
〇 スペイン王室御用達。ハイブランド界屈指の「革へのこだわり」
ロエベの歴史は、1846年にスペイン・マドリードの小さな皮革製品工房から始まりました。その後、1872年にドイツの職人エンリケ・ロエベ・ロスバーグがこの工房に加わったことで、卓越した職人技とデザイン性が融合し、ラグジュアリーブランドとしての「LOEWE」が誕生します。
その品質の高さは瞬く間に評判となり、1905年にはスペイン王室御用達の称号を授かりました。他の多くのハイブランドが「元々は旅用のトランクケース店だった」「馬具工房だった」というルーツを持つのに対し、ロエベは「最初から高級な皮革製品を専門に扱う工房だった」という類稀なる歴史を持っています。
そのため、レザーに対するこだわりと目利きは世界トップクラス。ロエベで使用される「ナパレザー」や今回の「ソフトグレインカーフ」は、絹のように滑らかで柔らかく、世界中のレザーファンから「一度触ると忘れられない」と絶賛されています。
〇 伝統の「職人技」とジョナサン・アンダーソンによるモダンな変革
長年、落ち着いた高級ブランドというイメージだったロエベですが、2013年に天才デザイナー「ジョナサン・アンダーソン」がクリエイティブ・ディレクターに就任したことで、大きな転換期を迎えます。
彼はロエベの持つ「最高峰の職人技術」を徹底的にリスペクトしつつ、現代的でキャッチー、かつ遊び心のあるデザインを次々と発表しました。「パズルバッグ」や「ハンモックバッグ」はその代表例です。
伝統的な職人技による堅牢な作りに、現代のファッションシーンに溶け込むモダンなエッセンスが加わったこと。これが、現在の20代〜40代以上の幅広い働く大人世代にロエベが熱狂的に愛されている最大の理由です。
〇 「スモール バーティカル ウォレット」が支持される年代と背景
キャッシュレス化が進む現代において、「大きすぎる長財布は不要だが、ミニすぎてカードやお札が入らないのは困る」という現代人のニーズに完璧にこたえたのが、このスモールバーティカルウォレットです。
登場以来、トレンドに敏感な20代の自分へのご褒美から、本物志向の30代・40代のビジネスパーソン、そして上質なものを知り尽くした50代以上のシニア世代まで、年齢を問わず愛されています。傷が目立ちにくいソフトグレインカーフを採用している点も、「毎日ガシガシ使いたい」という現代のライフスタイルにマッチしています。
💡 革研究所が教える!三つ折り財布の「傷みやすい3大ポイント」と対策
お財布を少しでも長く綺麗に使うために、革のプロの視点から「三つ折り財布がどこから傷むのか」、そして「その対策」をお伝えします。
痛点①:折れ曲がり部分と角(外周)の「擦れ・ひび割れ」
三つ折り財布は、その構造上、どうしても革が常に引っ張られたり畳まれたりする「折れ曲がり部分」に大きな負荷がかかります。カバンの中で他の荷物と擦れる際も、この出っ張った角から真っ先に革の表面(銀面)が削れていってしまいます。放置するとコバ(断面の樹脂)が割れ、そこから水分が侵入して革が破れる原因になります。
痛点②:カードケース・ポケットの「型崩れと爪傷」
コンパクトな財布に無理やりカードを何枚も詰め込んでしまうと、革が伸びてしまい、カードを抜いた後もユルユルになってしまいます。また、カードを出す際に爪が立ちやすいため、内側の柔らかいスムースレザー部分に線状の傷がついてしまうケースが非常に多いです。
痛点③:ボタンやベルト開閉部の「手垢汚れ(黒ずみ)」
お財布を開けるとき、私たちは無意識に毎回同じ場所を指で触っています。今回のスモールバーティカルウォレットのように、突起したベルトがあるデザインは、そのベルト部分に手の油分や汗が集中します。これが時間の経過とともに酸化し、頑固な「黒ずみ汚れ」へと変化してしまいます。
🌟 今日からできる長持ち対策
カードは規定の枚数以上入れない(1スロットに1枚が原則です)。
カバンに入れる時は、スマートフォンのカメラの突起や鍵など、硬いものと擦れない位置に収納する。
月に1回、乾いた綺麗なクロス(マイクロファイバーなど)で、手垢がつきやすいベルトや角を優しく拭き取る。これだけで黒ずみの定着を大幅に防げます。
ハイブランドの最高級レザーは、適切なタイミングで「クリーニング」や「部分リペア」を施してあげることで、その寿命を5年、10年と劇的に延ばすことができます。「まだ少し黒ずんできただけだから…」「角が少し剥げただけだから…」と放置せず、軽症のうちにケアしてあげることが、最も美しくお安く直せる秘訣です。
当店は熊本県宇土市に店舗がございますが、今回のお客様のように鹿児島県をはじめ、九州各県、さらには全国各地からも宅配便を利用した修理のご依頼をたくさんいただいております。
「お気に入りのロエベの財布、使い続けたいけれど汚れが気になる」
「直営店での修理は高額だったり、断られてしまったりした」
「全体を染め直すのではなく、お気に入りの色や質感を残して部分的に直したい」
そんなお悩みがございましたら、まずは当店のLINE公式アカウントから、お写真と一緒にどうぞお気軽にご相談ください。一つひとつ状態を拝見し、最適なリペアプランをご提案させていただきます。
皆様からの大切な革製品のご相談を、心よりお待ちしております!
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