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2026/09/03

【CELINE(セリーヌ)ボストンバッグ修理】染めムラの再補修!|鹿児島から熊本へ

皆様こんにちは!『革研究所 熊本西店』です。

 

今回は、遠方・鹿児島市のお客様よりご依頼いただいたCELINE(セリーヌ)のレザーボストンバッグの再修復事例をご紹介いたします。

 

フリマアプリや中古ブランドショップで念願のアイテムを手に入れたものの、「届いてみたら写真と違って染めムラがある…」「触り心地がゴワゴワしている…」とお悩みになったことはありませんか?

今回のお客様も、中古で購入されたこちらのセリーヌのバッグに「過去に行われたであろう染め直しのムラ」が大きく残っており、当店へご相談をいただきました。

他店や自己流(DIY)で一度手が入ってしまった革製品は、「使用されている溶剤や塗料が不明」なことが多く、非常に難易度の高い施工となります。

 

■ CELINE(セリーヌ)ボストンバッグの魅力

セリーヌのボストンバッグは、無駄のない洗練されたデザインと上質なレザーが魅力の、時代を超えて愛される名作です。
高級ブランドだからこそ、革の選定や縫製などの素地が非常にしっかりしており、使い込まれたお品物や過去の塗装ムラがある状態からでも、プロの適切なリペアによって本来の気品ある美しさと質感がしっかりと蘇ります。

「良いブランド品だからこそ、蘇らせて長く愛用したい」――そんなお客様の想いに応える施工の様子を、ぜひご覧ください。

 

施工前の状態(Before):過去のリペア痕と革の乾燥
まずはこちらの施工前の写真をご覧ください。

 

一見すると全体的に黒く見えますが、光の当たり加減によって表面に著しい「染めムラ」や塗料の凹凸が浮かび上がっていました。

詳しく観察してみると、以下の点が大きな問題として挙がりました。

 

過去のリペアによる塗料・塗膜のムラ
以前に染め直し・塗装を行われたようですが、塗料の下地処理が不十分だったのか、まばらに筆跡が残り染めムラが生じてしまっていました。

 

革全体の乾燥と硬化
過去の塗装の影響もあり、革に必要な水分・油分が抜け、カサカサとした乾燥状態に陥っていました。

 

パイピング(角)のスレ傷
ボストンバッグの角(パイピング部分)は摩擦を受けやすく、表皮が削れて革の地色が見えてしまっている状態でした。

 

施工前から施工後の画像をご覧ください。

Before⇒After

あれほど目立っていた表面の染めムラは影を潜め、セリーヌらしい上品で深いブラックの輝きが戻ってきました。

カサカサしていた角のスレ傷も綺麗に塞がり、触り心地もなめらかでしっとりとした質感に仕上がっています。底面やファスナー周辺の細かいパーツまでムラなく仕上がり、中古で購入されたとは思えない高級感が復活しました。

 

過去の強い染めムラも目立たなくなり、大切なブランドロゴもしっかり残すことができました!

鹿児島市のお客様にもたくさんご愛用いただけると幸いです。遠方より、ご依頼いただきまして誠にありがとうございました。

 

施工工程

今回は、当店が試行錯誤を重ね、革のダメージを最小限に抑えながら本来の美しさを取り戻したプロセスを詳しくご紹介いたします!

 

中古で購入されたお品物の場合、このように「どのような薬品が使われていたか分からない?」状態からスタートすることがほとんどです。

 

クリーニング(塗膜除去)

今回の施工で最も難易度が高かったのが、「過去の染めムラ(不要な塗膜)の除去作業」でした。

通常、古い塗膜や不要な塗料を取り除く際は「リムーバー(溶解剤)」という薬品を使用します。しかし、今回のセリーヌのバッグは革自体がかなり乾燥しており、強い溶剤を使用すると革の繊維を傷め、ひび割れや硬化を引き起こす危険性がありました。

「革の寿命を縮めてしまっては元も子もない」

そう判断した当店では、強いリムーバーを避け、革に優しい下地調整剤と丁寧な手作業で慎重に古い塗料を取り除いていく方針をとりました。

補修・下地形成

角のスレ部分には革専用の補修剤を薄く塗布し、研磨を行って表面を平滑に整えていきます。

 
下地を整えた後、第一段階の染め直しを行いました。しかし……ここで過去のリペア塗料の「謎」が立ちはだかります。

「塗料が弾かれ、どうしても一部に色が乗らない……」

過去に使用されていた染料の種類(または撥水成分や油分)の影響で、一部のエリアだけ新しい塗料を綺麗に受け付けてくれませんでした。無理に上から濃い色を被せようとすると、厚塗りになってせっかくの革の風合いが台無しになってしまいます。

 

 一度立ち止まり、再度「下地処理」工程へ戻る
ここで焦って塗装を進めるのはNGです。

当店では一旦手を止め、「一度前の工程(下地処理・塗膜除去)へ戻る」判断をしました。

塗料が乗らない部分の古い塗膜を、革を痛めない限界の力加減でピンポイントに除去・再研磨。地道で時間のかかる作業ですが、この「下地作りのやり直し」こそが、最終的な仕上がりの美しさを大きく左右します。

染色・色止め
下地が整った段階で、再度塗装に入ります。

一気に色を乗せるのではなく、スプレーガンを使用して「極薄の塗膜」を何回も、何回も塗り重ねていく手法をとりました。

薄く均一に重ねることで、過去の染めムラをカバーしつつ、厚塗り感のないしなやかな質感へと導いていきました。

この段階で、色止め・艶調整も同時に行います。

仕上げ

乾燥後、全体をオイルで拭き上げて施工完了です。

 

 

施工を通じて実感した「下地処理」の重要性

 

今回の施工を振り返り、改めて強く実感したことがあります。

それは、「革の補修・染め直しにおいて、最も重要なのは『染める作業』ではなく『染める前の下地作り』である」ということです。

家を建てる時の基礎工事や、お肌のスキンケアと同じです。どれだけ良い塗料を使っても、下地が荒れていたり不要な塗料が残っていたりすると、決して綺麗な仕上がりにはなりません。

「工程の染めに入るまでが、どれだけ大事か」を改めて痛感させられた、職人としても非常に学びの深いご依頼となりました。

 

革製品の修理は革研究所 熊本西店へ
ご相談ください

中古ブランド品やDIY失敗でお悩みの方へ

「中古で安く買ったバッグにムラがあった」

「自分で補色しようとして失敗してしまった」

「他店で断られてしまった」

このようなお品物でも、諦める前にぜひ一度 革研究所 熊本西店 へご相談ください!

他店や過去のリペア痕があるお品物は難易度が高くなりますが、当店では革の状態を第一に考え、一品一品に合わせた最適な施工アプローチをご提案いたします。

遠方(鹿児島県やその他の地域)からのご依頼も、郵送・宅配便にて承っております。お持ちの革製品の「これって直るかな?」という疑問がございましたら、まずはお気軽にお写真添えてLINEやメールでお問い合わせください!

 

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